「沖縄 空白の1年」をみてメモ

私の亡き父は、本土に(パスポートを持って)来てから、
自分の名前の読みを本土風に変え(沖縄の名前は漢字音読みで、ちょっと特徴がある)、
沖縄出身を長く隠してきたそうです。
それは本土での沖縄人差別がかなりあったからだということを、のちに母から聞きました。

戦争のことは絶対に語らなかった祖母は、
沖縄戦で死んだと聞かされ続けた祖父が、実は生き延びていて戦後の混乱期にとある人に助けられ、その人と新しい家庭を築いたことを、だいぶ経ってから知ったのだと、父の死後、数年前になってようやく口を開きました。

自分のアイデンティティを伏せて、また伏せられて生きてきたことは、父の人生にどんな影響を与えたのだろう。

身内の少ない経験談の断片が、この映像(NHKスペシャル「沖縄 空白の1年  ~“基地の島”はこうして生まれた~」を見ると歴史の流れとつながるような気がしました。

そして、今沖縄で起きていることに多くの日本人がリアリティを感じていないことは、
やっぱり戦後の、ひいては明治の琉球処分まで遡って繋がっているのかなあと思います。
知らなくちゃいけないことが、たくさんある。