生身の人と対話しよ エッセイ

生身の人と対話しよ

日本が大きく舵を切ったその日、私は、今年からお付き合いの始まった劇団の人たちと仕事のパートナーと今度作る舞台の打ち合わせをしていて、まだなんにもないところから、とにかくたくさんアイディアをだしあって、呆れる程笑いころげて、そして政治の話もたくさん話して、まじめに真剣に語り尽くして、そんで、その上で、…
意味を捨てる旅 エッセイ

意味を捨てる旅

今回は、なんだかいつもと違う。先週帰って来た沖縄の旅が、全然消化できない。とってもクローズドな旅だった。沖縄二日目の久高島入りの夜、高熱を出した。島に着いた瞬間からいろいろあったのだけれど(笑)熱は極めつけ、というかんじだった。神様の島でこんなことが起こると、ついつい意味とか必然とか神様のメッセージ…
手仕事 エッセイ

手仕事

年明けから怒濤の仕事スケジュール。勝負の新作舞台の制作で、かなりプレッシャーだった。そんな中、何を思ったか、編み物を再開してました。ドタバタの中で、あくせくしていたとき、本場の手編みのアランニットを見て、すーっと心が静まり返り、これを自分で編みたいなあと思ったのでした。思えば、大学受験の年にも、なぜ…
あけましておめでとうございます エッセイ

あけましておめでとうございます

年は明けても、変わらぬ一日。のはずだったのだけれど、今年はめずらしく実家に帰り母の衰えぶりに驚いた。いや元気なんですよ。言う事もやる事も、落ち着きない。でも、確実に老いていることを、今になってはっきりと実感。私はいままで、自分のやりたいことだけにつっぱしってきて、それは何も後悔していないし、それで貧…
つれづれ エッセイ

つれづれ

スケジュールが落ち着いてきたので、昨夜は初めましての方のライブ。こないだ初めて会った別の方に教えてもらって、なんか面白いかも!と行ってみたら本当に面白かった。開いていて隙がない女性は素敵。先日本場のアランセーターを見て以来復活してしまった編み物は、やりすぎない様に進行中。ipadアプリでイギリスやフ…
ぎっくり腰で思う エッセイ

ぎっくり腰で思う

人の不調報告なんて、愉快な事なにもないのですが、今じゃないと、また治ったらすぐに忘れちゃいそうなので書いておこう。数年前の腰痛で、仕事を全部取りやめ、杖売り場を覗くほどだったとき、電車や町中は、恐怖でした。人のスピードについていけないということは、こんなにも危険なのかと痛感したから、治ってからは、電…
この国の文化を… エッセイ

この国の文化を…

この国が、文化を大切にしてこなかったツケを、今実際の舞台の場で痛感している。国家がとか制度が、とかじゃなくて、人々が、大事にしてこなかったのかもしれない。音楽家はもう、音楽を見つめているだけではダメだ、この国全体を何とかしなくちゃ、音楽の質だけが上がるなんてことはあり得ない。芝居もそう。それでも、で…
祈りは大地から伝わる、のかも エッセイ

祈りは大地から伝わる、のかも

長時間ヒールを履き、なおかつそれが続くと腰がぐらぐらになる。(もちろん仕事で不可欠な時しか履かないけど)で、ゆっくり休もうか整体に行こうか考えた所「なんか今日は土の上を歩けばいい気がする」と思い立ち、近所の低山をはしご。2つの山を1時間で行けてしまうくらい小さな山だけど、やっぱり昔から信仰の集まる場…
提案します、旅と音楽の休日 エッセイ

提案します、旅と音楽の休日

こんもりとした山の中に見えるとんがり屋根。高尾から2つ先の、藤野駅から、さらにバスに乗っていくこの場所で、この7月、コンサートを企画しました。東京から2時間かけて観に行くコンサートがあってもいいじゃない。一つのコンサートを観に行くために、その電車はトンネルをいくつもくぐるの。ハイキングに来たような山…
絵のにおい エッセイ

絵のにおい

昨日、ある所で美術館の話題がでたので、無性にいきたくなった。好きな場所って、どこでもそうなのだけれど、独特の匂いがある。(矢沢永吉さんは、以前テレビで「ライブハウス独特の匂いがある」って言ってたな)美術館の、あの生の絵からしか立ち昇らない匂い、あれはなんだろうな。古い絵の具の匂いなのか、何かメンテナ…