絶品ライブ!

数日前のネクストサンデー3周年ライブ。
素敵な人ばかりをセレクトするので、私の心わしづかみの店長。
今回は、特に、いつになく私のハートど真ん中で参りました。

前々から好きだったううじん。
今回は立って歌う。何かが大きく変わっている感じ。
今まで彼女は、自分を励ます歌を、周りのみんなにもちょっとずつおすそわけするような、謙虚すぎるほど謙虚なひとだった。
今回は、それを一歩乗り越えてきたひとが、「だからあなたも大丈夫だよ!」
と言っているように聴こえた。やわらかいのに力強い。
越えてきた重みの説得力。うう、泣ける。

初めて聴いたEtt。
彼女は、歌詞ではなく、サウンドが聴こえてくる。一歩引いてぱっとつきはなすような心地よさ。
泣くように歌う姿も、小物をたくさん使って遊ぶさまも、この人の中の「自然」。
コケティッシュで、かわいかった。

シモシュと伊藤大助は、シモシュが私の仕事仲間であるので、リハを何度も見ているから感想にはならないが・・・
「ピアノがリードしてドラムが盛り上げる」というありがちな図式をちゃんと壊してくれた。
やってるほうは意識してるかわからないけれどドラムがボーカル扱いです、多分。
だから6:4でドラムがメイン。けれどけしてうるさくなく、歌っている。
経験豊富で華もあり、サービス精神の旺盛な二人が、そのお客へのサービス精神をあえて封じて二人の音楽に入っていくことができたのが、私にはなによりうれしかった。

そして、NUU。この人を聴いて私は号泣。いや・・・かなりの人を泣かせていたもよう。
自分の事を伝えるために歌っているのではなく、存在が歌だから、歌っている。
大事にしてるのは内容ではなく、瞬間。そこに居合わせた人と起こる瞬間の景色に、歌ってる本人が何より心動かされている。
びっくりしたなあ。
手話のような手の動きも、自由な歌う姿勢も、声も話も、すべてが矛盾なく幸せな歌に向かっている。
最後に、「生で歌いたくなった」とマイクをはずした瞬間から、その声だけが表す宇宙はすごかったな。

それにしても、日本の音楽は、やっぱり層が厚い。
うすっぺらく見えるのは、一部のメディアだけだ。
こんなに小さな小屋に、こんなに濃密な人たちが集まるのだ。

以前、本で「誰を紹介してもらうかではなく、誰に紹介してもらうかが全てだ」
という文を読んだ事がある。どんなに名のある人も地位のある人も人脈のすごい人も、
紹介してくれる人によって、その縁が活きるか死ぬかは決まっていると。
そういう意味で、このお店の店長が引き合わせてくれた音楽家とは皆、深いつながりと信頼を持っているし、今回もまたいい出会いをさせてもらった。

多分この人たちをみんな、私は仕事ではなく、「一音楽を好きな人」として、これからも見に行くだろうなと思える。
それが、とてもうれしい。


コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。