慰霊の日
2011年6月23日
汗だくで仕事をして、薄暗くなって外にでる。
ぬるい風。ものすごい湿気。
もうーやだーと思った瞬間に胸がきゅんとなった。
沖縄みたいだ!
空港から降りただけで、熟れすぎた南国の果物みたいな匂いのする空気。
みんな胸元のあいたかりゆしウエアを上手に着こなして、東京よりはるかにゆっくり歩くビジネス街。
もやしを山積みにしておしゃべりしてるのか店番してるのかわからない市場のおばあたち。
海辺で飲んだ、あっさりしすぎのオリオンビールの美味しさ。
行きたいなあ。
今日は沖縄慰霊の日だったんだな。
少しの間、祈る。
沖縄の米軍基地問題と、原発の問題は、中身はちがうけれど、まったく同じ文脈のように感じる。
危険なものを弱い地域に押し付けて、お金で住民を引き裂くやり方。
豊かさの方が、安全よりも大事だと、地元の人まで信じてしまうやり方。
誰かの犠牲の上に成り立つ「幸せ」を受け取るのか受け取らないのか、
自分の生き方や価値観を問われているような気のする、この共通の問題。
ずっと、自分の中で考えて行きたいと思う。
そうだ、1995年米兵暴行事件で沖縄中が動いたあの年、
「沖縄に、高校生が作る平和集会をサポートしにいかないか?」と高校時代の恩師が
私と友人に電話をかけてきた。
埼玉の高校生達と一緒に沖縄へわたり、フィールドワークをサポートしたり、
集会の準備を手伝ったりしながら、
あのとき、初めて沖縄という場所を自覚的に体感したのだった。
先生は、ついて行けない程の活動家でもあったが、
「米兵に抗議する集会は作っても、ブルーシールアイスはおいしいから食べておけ」
なんて言ってたわ。
あの先生が亡くなってからも、ちょうど一年。
合掌