クラムボン@NHKホール

クラムボンのライブを初めて見た。

大ホールなのに、ライブハウスみたいだった。
この人たちは、いつもライブハウスにいる。
お客さんが何人になっても、自分たちが有名になっても、この人たちの心はずっとライブ。

誰が相手でも変わらない、自分たちにはこれしか出来ないしこれしかやりたくない。
好きと言ってもらっても嫌いと言われても、自分達が面白いと思う事しか出来ない。
ということを、わがままに正直に誠実に、逃げる事なく向き合い続けた人たちなんだ、と思った。

その積み重ねの10年の結果が、そこにあった。
ただただ。やってきたということの偉大さ。

そしてクラムボンのすごさは、その3人のバランス感覚の素晴らしさ。
3人それぞれの誠実、それぞれのわがままが、3人であることによってだけ、なんとかバランスを保って成立しているのだという気がする。
私が大事に思う「品と色気と狂気」を、3人で分担している感じだ。
一個一個だと違うものになってしまう、そのぎりぎりのバランスが、美しい。

本当に、3人である事、正直である事、ちゃんと続けて来た事、その集大成をあの日見せてもらった気がする。
音楽を聴きに行ったのに音楽の感想じゃないのだが、「クラムボンという存在」であることの素晴らしさを思った。
ビートルズであることの存在のようにね。

なんだか、正直に生きよう、と思う。
元気になるとか幸せになるとか以上に、そういう決意のようなものを、もたらされた。


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