ビジネスもやっぱり、人なのだ。

時々お邪魔しているミュージック・クリエイターズ・エージェントの「みんなの談話室」にて、
TuneCore Japanの野田威一郎さんのお話を聴いてきました。

おそらくインディーズ系ミュージシャンなら一度は聞いたことがあるであろう、配信ディストリビューター。

つまり、iTunesやAmazonや、その他名だたる配信サイトはじめ、
Apple musicやLine music、最近日本参入のSpotifyまで、
世界中のあらゆる音楽配信サイトに、自分の曲をいっぺんに配信できるサイトです。

数年前にiTunesやAmazonに配信する方法を調べて、私は白目になりましたもん、
英文で契約書とか、ムリ…個人でやるとか、まじムリ。

それがいつのまにやらこんなサイトができて、うちも恩恵に預かって、
初心者だから手間取った中でも丁寧にメールでフォローしてくださって(ええ、当然日本語)
無事に配信にこぎつけ、
でも販売は思うようにいかず(みんな、あんまり配信って馴染みなかったのね)
うちは、一年で配信やめちゃってたんでした。

そのTuneCore Japan社長の熱いお話をききつつ、
この場に参加していたミュージシャンがいろんな質問をしていくわけですが、
どうやって自分の楽曲を広めればいいんだとか、著作権処理はどうだとか、
(これらは本当、やってみなければわからない重要課題!)
細かなことのやり取りに丁寧に答えている野田さんをみながら、
この情熱はどこから来るのかな〜と思い始めてました。

だって、本当に発想がアーティストファーストなんだもの。
アーティストが使いやすいように、より広まっていくように、
心を砕いている。

その理由、ビジネスだけとは思えない。

と聞いてみたら、
彼自身、アーティストのそばにいる機会が多く、彼らの素晴らしさもダメさ加減にも(ココ大事)付き合ってきたし、
スタッフも元ミュージシャンであったり、音楽を愛する人が多いのだということ。

なるほどね。
アーティストを消費の対象ではなく、
人として対等に扱ってくれているのはそのためなのか。

顔の見えないwebサービスでも、相手が自分をただお金を落とす消費者として扱っているのか、
一人のアーティストとして扱っているのかというのは、不思議にわかるもので、
メールのやり取りやら、サイトの内容などから、なんだか熱いなと思っていた印象は本物でした。

ビジネスも結局、人なのだ。

とさらりと語る野田さんの夢は、
「このサイトを使ったアーティストがどんどん世界に出てほしい」ということ。
ネットで完結するとはいっても、そういう人、そういう場所とこそ仕事をしたい!
と改めて思ったのでした。

さて、改めて、このシステムを使って何ができるのかな〜とワクワク。
そして結局、システムが何でも解決して売ってくれるわけじゃなくて、
自分たちが何をしたくて、何が譲れなくて、そのためにどういうシステムが必要で、
そのシステムをどう使うか。
という主体が大事なんだよな、とお話を伺って痛感しました。

そこが、曖昧なままシステムに期待して飛びついても、うまくいかないんだよなあー(反省含む)
だからこそ、面白いことしたい。

何かするなら、面白がってる人としたい。
それがアートであれ、ビジネスであれ。

興味あるミュージシャン、ぜひ。こちら