年末の舞台と読書

昨年大晦日にお手伝いしたのは、劇団ふくふくや「ダバダ〜愛のLOVEビーム〜」

私の大好きな女優さんが主宰していて、見続けて行きたい劇団のひとつです。
ばからしい笑いの先に、ずどんと重いテーマをいつもぶつけてくる。
かなりナイーブな生と死をめぐる題材に、ここまでばかばかしく笑わせ、泣かせる劇団も
少ないだろうなあ。
圧巻の脚本力、素晴らしい主演俳優。
でもいつもに比べるとちょっと急いで創った感もあるのは、年末公演だからかな。
いつもは脇役も一人残らず存在感があるのだけれど、今回は少し、回りの印象が控え目だったような気がした。

ともあれ、年の最後まで、大好きな舞台に関われて幸せでした。

そして年末読んだのは、タイトル買い

疲れすぎて眠れぬ夜のために (角川文庫)

内田 樹 / 角川書店

いや、ほんとに疲れすぎて眠れない日々で…タイトルに救いを求めてしまった…
ますます、目が冴え頭が回転してしまいそうな哲学書でした。

ものの考え方に関するヒントは数多かったが、中でも、
ビジネスは「リスクを取り、責任を取る」という事、
レイバーは「時間を切り売りし、マニュアルに沿って働く事で、責任を他にゆだねる事」
という、働く意味の違いを明快に示してくれたのが、私には特に印象的だった。

なぜならば回りの人間が、今年後半にそろいも揃って(私も含め)いわゆるレイバーから足を洗ったのだ。なんという偶然。
この不況時に、無謀な事この上ないのだが、その選択の意味を強く勇気づけられる本だった。

もう、時間を売って、誰かに責任取ってもらう働き方なんていやだー!
リスクを取ろうじゃないの、と、ふつふつと闘志を燃やした年末から年明け。

いい舞台を創る事に全力を注ぎ、その矢面に立つ人を支えるプロになりたいと、思います。


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