不調の春

先週1週間、ほんと具合悪くて悪くて、体がストを起こしているようだった。
耳だれは出るし、微熱は出るし、体は縦にならないし。
毎年毎年、私は誕生日近くのこの時期、春がとても苦手。
精神的に落ち込んだ年もあったし、腰を痛めた年もあったし。
とにかく、思い通りにならない。
もう嫌!春!!
と、絶望的な気分で数日を寝てすごし、整体のワークショップ入門編の最終回に行ったら、
春は調子が悪いものです、とあっさり。

あ、そう。

体が冬の間縮んでいたのがゆるみ始めるとともに、外部の刺激を受けやすくなり、それが花粉症に出る人、精神面に出る人、ぎっくり腰などに出る人、様々なんだと言う。
解決法は、「出し切る」と、きっぱり。

ががーん。

けれど、体をゆるめるいくつかのメソッドを教わっただけで、精神面は、ぐーんと上向いたのだった。

あ、体が呼吸してる。
今までこわばってた気持ちと体がふわりと浮くような気分になる。
忙しさに、プレッシャーに、人のペースに合わせる事に、頭では充実感を感じながら、体は疲弊してた。
そんなガス欠の体に一番の栄養を注入してもらったみたい。

その栄養とは、ずばり孤独の事。
教えてもらったメソッドは、体の内側から、一人しんとして自分の体を見下ろす感覚を知る事。
地味で孤独な、静かな作業。

普段いつも人は外から自分を見てる。
これをすると人はどう思うか誰かの役に立つか誰かに誉めてもらえるか!
評価と、距離感、空気を読む事。たくさんの事を、他人との間で計りながら、生きてる。
そうじゃない、聴こえない体の音をぼんやり聴くことが、一番自分の心身を癒やすのだということ。

そうやってゆるゆるの体で帰ったら眠くて眠くて。
でも、翌々日あたりに、いきなり、ここ数ヶ月味わった事のない
「自然に目覚めて、しかもそれが超気持ちいい!」
朝起きて元気、という私には久々の幸せが訪れたのだった。

いつでも立ち返れる基本の場所は、他人ではなく、自分。
自分に立ち返れるからこそ、他人とも気持ちよく共鳴しあえる。

それを忘れそうになる慌ただしい春に、いつも警告してくる私の体。
不調にもちょっとだけ感謝ね。
それを出し切って、誕生日にまた新しく生まれるための、大事なステップなのだろうな。


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