跳びはねる思考

「跳びはねる思考」林田直樹さん

この人の文章、とても美しい。
深い。文章は、人を表す。
愛嬌の良さやおしゃべりの流暢さは、そんなに重要じゃない。
だって、会話の出来ない自閉症の彼のエッセイの、なんと知的でセンシティブな事。

音楽について答えたわずかな文章にも、涙が出ました。

コンサートで障害を持つ方も良くいらっしゃるけど、
彼らの視線や、動きや、表現があまりに音楽にぴったりリンクしていて、いつも感動するのを思い出しました。

障害の形は様々だし、表現の方法も様々だけど、
言葉に限らず、絵だったり造形だったり、
彼らの表現にはハッとして、胸がキュンとして、
なぜか広い空が心に広がる感じがします。

追記。「障害」をどう表記するかは、私はまだ考えあぐねているので、今の所、その当事者(この場合は作者の文章)の表現に準ずる形を取っています。
「子供」は私は「子ども」が好きなんだけどね。

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