魂のふるさとへ3 エッセイ

魂のふるさとへ3

「乗って行きなさいー」と車から顔を出したのは、強面の中年男性。普段警戒心の満タンな私だが、そのときは何も考えず次の瞬間に「嬉しい!!ありがとうございます!」と返事をしていた。軽ワゴンの後ろに乗ると助手席には奥さんらしい気のよさそうなおばさん。後ろに沖縄っぽい迫力で電話中のおばさん。バス停に並ぶ観光客…
魂のふるさとへ2 エッセイ

魂のふるさとへ2

3日目、久高島に向かう。天気予報はこの日「雨です!傘が手放せません!」と言っていたのに、意外にも、曇り。フェリーの待合所の売店で、おにぎりを注文したら、その場でぐわっと握ってくれて、その慣れた手つきがすごく頼もしくて、なんだか島に渡る勇気が湧いて来た。自分で決めたけど、あの島は、渡るときとっても怖い…
魂のふるさとへ1 エッセイ

魂のふるさとへ1

桜が東京で咲き始めてすぐの6日間、沖縄に行っていた。父の故郷ではあるが、私にとっては、実はあまり知らない土地。でも昨年行ったとき、記憶がじゃなくて、魂が、「やったー帰って来た!!」とほんとに叫んだ気がした。何を見ても気持ちよくて深呼吸できて、まっさらな私に戻って行く感じ。今年は、昨年行った久高島へも…
近頃出会った本たち エッセイ

近頃出会った本たち

ここ数週間で出会った本達。見事に全て女性でした。私女好きなのね。言葉は、女性のものだと思う。私の本棚、8割は女性作家。逆に音楽は男性のものだと、最近よく思う。特に創作ということ、言葉を伴わない音楽ということに関しては。最近、自分の女性性、ということを考えているから、手に取るのもそういう人の本ばかりみ…
女のアイデンティティ エッセイ

女のアイデンティティ

後悔、という言葉は、あんまりない私であるが、一つ先月の後悔。味噌を・・・作りそびれた。忙しすぎた。心が全然「生活」という基盤に足をつけてなかった。浦島太郎のように、毎日異世界に浮かれてた。いつも、舞台に関わり始めると、女性じゃなくなってしまう。あああ。味噌作りたかったなあ。どうして家庭的でもなんでも…
不調の春 エッセイ

不調の春

先週1週間、ほんと具合悪くて悪くて、体がストを起こしているようだった。耳だれは出るし、微熱は出るし、体は縦にならないし。毎年毎年、私は誕生日近くのこの時期、春がとても苦手。精神的に落ち込んだ年もあったし、腰を痛めた年もあったし。とにかく、思い通りにならない。もう嫌!春!!と、絶望的な気分で数日を寝て…
人生の宝物 エッセイ

人生の宝物

仕事で、中学生から二十歳までの子ども達で作る劇団の旗揚げ公演のお手伝いをした。今まで、大人達の手を借りてというより、大人達がお膳立てするものに参加してきていた子達。それでも、相当に自由の気風ある創造集団だったから、そこで育った彼らは超個性的だし、すばらしい表現力。でも今までオリジナル台本を作った事も…
狂気のひと エッセイ

狂気のひと

大仕事の一段落のご褒美は、今回は美術館。神経研ぎすませたライブの後に、すぐには音楽や演劇には行きたくない。欲しいのは無音の世界。一人旅や絵が私へのご褒美にはいいみたい。なので、ずっと行きたかったBunkamuraの「ピカソとクレーの生きた時代」へ。私、絵の見方があんまりよくわからないので、見るのは早…
ほんとうに、まだまだ エッセイ

ほんとうに、まだまだ

大きな仕事がひとつ終わり、たくさん感動して、興奮してようやく数日経ってから、力が抜けて、一人訳の分からない大泣きをしてああ、ほんとに終わったんだなと思った。私が常々尊敬してる方、それから一度はお会いしたかった方、個人的に大ファンだった方、大好きな人たちと一緒に舞台を作れて思ったのは、「私、ほんとうに…
この気持ち エッセイ

この気持ち

舞台が幕を開けるときの、この気持ち、なんどもなんども味わっても、いつも新しい。私が出る訳じゃないけど。胸がきゅーんとして、恐ろしく緊張するけど、どこか開きなおってる。今回は、今回もだけど、やれることは全部やった。もっとやりたいことはいろいろあるけど、今あるベストは尽くした。今回も、幸せなイメージしか…