あの時代の香り

四畳半神話大系 (角川文庫 も 19-1)
森見 登美彦 / / 角川書店

なんかすかっとした話が読みたいなあと、思うここ数週間。
普段読まない男性作家ばかりを読んでおりました。
手始めに最近注目されている作家森見登美彦氏。

エネルギーを持て余して自意識過剰で、ばかばかしいことで悩み、無意味な事を堪能できる、そんな輝かしくも愚かな学生時代を思い起こすような独特の空気感。
物語そのものよりも、その空気感のだし方が絶妙で、それが一番よかった。

物語はすかっと炭酸飲料を欲していた私にはちょいとまだるっこしく。
コピペを駆使される現代っぽさもちょっと鼻についたりして、結局、ラストの面白さがわからずじまい。

それでも、なんとなく次元の重なっていそうな、以前の本屋大賞受賞作などもちょっと読んでみたいかも。
でも文庫本のサイズと質感をこよなく愛する私としては、文芸書は、よほど読んでおかねばと思うものでない限り、敷居が高いのだよなあ。


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